この浦安市は世界最大規模の液状化現象があった街です。
その事実は受け止めなくてはいけません。でも 液状化は防止できます。
その為には自分の宅地がどのような状況なのかを知っておくところからはじめるべきだと思います。
家を建てるとき多くのハウスメーカーや工務店では、
世界最大規模の液状化現象があった浦安に於いても液状化対策をしません。
そのわけは東日本大震災前であれば 小規模宅地の液状化対策はあまり存在しなかった事と 液状化現象の認知度も低かったためです。
あれほどの液状化現象の後だけに疑問が生じます。
また、施工主が液状化対策を望んでも多くの大手ハウスメーカーは
自社の設計が狂うことを理由にして他社の液状化対策工事を入れさせようとしません。
これで良いのでしょうか。
土地を購入し家を建てようとする場合、N値を調べます。
このN値とは、地盤が硬ければ硬いほど高い値になります。
浦安の場合、ほぼ全域で軟弱地盤ですのでこのN値は低いはずです。
そこで地盤を改良する必要があり
軟弱地盤対策としてセメントで地中に柱を作って建物を支える柱状改良等を行います。
しかし重要なのは
この軟弱地盤対策は液状化対策では無いと言う事です。
また、N値を調べるために行う調査の代表格である
「スウェーデン式サウンディング試験(以下SS試験)」では
液状化の事は分かりません。
しかし多くの会社は費用が安いこのSS試験しか行いません。
それは 液状化を調べる調査 はSS試験が5万円前後に対して10万円~30万円と2倍~5倍費用が高いからです。
買主が家を買うために土地を購入したなら、
その土地がどんな土地なのか知りたいのが通常だと思います。
前に住んでいた人はどんな人なのか、どんな家が建っていたのか、周りにはどんな人が住んでいるのか、そしてどんな家が建てられるのか。
なのになぜ地中の事は調べないのでしょう。
これから1,000万以上もする家を新築しようとするのに、
なぜ10万円~30万円の費用を捻出しないのでしょうか。
液状化を調べる調査をすればは地中の土の形状や地層、そして地下水の有無などもわかります。
地下何mまで対策すれば液状化を防止できるかもわかります。
私はまず液状化の調査をするべきだと思います。
そしてその後にその調査結果を基に家を建てる前に液状化対策をするかどうかを検討した方がいいと思います。
液状化対策は300万円以上すると考えて置いた方がいいと思います。
しかしもし液状化して家が傾いた場合、同等程度の金額で修正することも考えて置いた方が良いです。
液状化対策は現在の技術では家が建っている場合はほとんどできません。
新築時のみ出来ることです。
また、液状化対策をしない場合はもしもの時に家を修正しやすくしておく必要も有ると思います。
基礎はベタ基礎の方が修正はしやすいです。布基礎は難しくなると思います。
ただやはり、子々孫々に至るまでの大切な財産と考えれば、
最初に行う液状化対策工事は必須だと私は考えます。
家を建てる際は1度検討してみて下さい。