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こんなに幅広い!火災保険の補償

2016年2月7日 富永桂明

 

前回、火災保険の補償が幅広くなりましたと書かせて頂きましたが、

そもそも、マイホームを手に入れたら、
住宅ローンを組んだ銀行で銀行お勧めの火災保険に加入、
部屋を借りたら、
不動産業者から勧められて何も考えずに加入、

というように、火災保険に無頓着に加入している人は
少なくないのではないでしょうか?

火災保険は、一見複雑に見えますが、実はそれほど難しくはありません!


そもそも。。。『火災保険は一体何を補償してくれる保険なのか?』

実際、このような質問に具体的に答えられる人は
なかなかいないかもしれません。
そんな中、平成22年1月の改定により、
損害保険各社が販売する火災保険は大幅に変わりました

つまり 、これからご紹介する補償内容については、
保険会社により補償されたりされなかったりと、
かなり異なってまいりますので注意が必要です。

まずは、基礎知識として理解し、
各社の補償内容をパンフレット等で確認することを忘れないでください。
火災保険のみならず、保険のすべての補償内容を理解し
その補償が必要だと思うものに加入する事が大切です。

今回は、それぞれの補償内容について
一つ一つじっくり説していきたいと思います。

 
(1)火災、落雷、破裂、爆発
火災保険の基本の補償です。
この補償はどの保険会社も標準装備として 絶対に外せない補償です。

火災
読んで字のごとく火災事故で建物が損害を受けた場合に
修理費などの復旧費用全損時の再取得するための費用を目的に加入します。

落雷
によって被った損害を復旧するための補償が目的です。
落雷による過電流で電気機器類が破損してしまった、
落雷によって建物が破壊されたときが補償の対象となります。
落雷による火災ももちろん対象です。

破裂・爆発
気体(ガス等)、または蒸気の急激な膨張や発火に伴う破壊などを指します。

 

(2)風災、雹災、雪災
ここ最近、竜巻災害というものが関東各地で起こっております。
その時に補償対象になるのが、この風災補償です。

竜巻のほか 台風、つむじ風、暴風、暴風等による風災(洪水や高潮は対象外です)、
雹災雪災は雹による損害や、雪が原因で起こった損害を補償します。
となりの屋根の雪が落ちてきてカーポートの屋根が壊れた等もこちらで補償致します。

 
(3)水災
先日、北関東では堤防の決壊により、
多くの世帯が水による被害に遭いました。
あの時の被害を補償するのが、この水災補償です。
ただ、水災といっても、雨漏りや吹き込みなどによる損害は対象外です。
台風や集中豪雨などによる洪水や冠水による床上浸水によって、
建物が損害を被った場合が対象になります。

したがって、高台にある戸建て住んでいる、
マンションの2階以上に住んでいる等の、
床上浸水等の心配が全くない場合は必要のない補償と言えます。

 

(4)盗難、騒じょう、水漏れ、飛来、落下、衝突
これらの補償は、保険会社によっては分けられている場合もありますし、
まとまってひとくくりにされている場合もあります。

盗難
泥棒に盗まれたもの、または、その際に破壊されたものを
復旧するための費用を補償します。
保険金の請求警察への届け出が必須です
盗難の際に建物の破壊が有った場合は、建物の火災保険
所有している家財等、建物に付随していないものが盗まれた場合は、家財の火災保険が必要となるので注意しましょう。

騒じょう
昔あった学生運動のような暴動までいかない暴力や破壊行為による損害を補償します。(戦争や暴動による損害は補償されません。暴動と騒じょうのどこが違うの?という質問が飛んできそうですが、文字数の関係で別の機会に。)

水漏れ
自宅や他人の住まいの給排水設備(トイレや洗面、台所などの配管等)
破損や老朽化による水ぬれ損害を補償します。

飛来、落下、衝突等
ボールが飛んできてガラスが割られる、
何かが落ちてきて屋根に穴が開く、
車が突っ込んできて建物が破壊されるなど、
外部からの衝突物による損害を補償します。

この補償は、保険会社によっては次の(5)の破損等に含まれる場合があるので、
必要性を感じた場合は必ず、補償されるかどうかを確認してください。

 

(5)破損等
通常火災保険は上記にあるように、
自分ではコントロールできない外部からの
何らかの降りかかってきた出来事(災害)に伴う損害が対象であることに
お気づきでしょう。
どの補償対象の事象も、全て避けようと思っても
なかなか避けられるものではありません。
しかし、この「破損等」に伴う損害はちょっと違います。
例えば、
テーブルを運んでいて誤って壁にぶつけてしまって穴を開けてしまった、
うっかり窓ガラスを割ってしまった、などの
不注意から起こってしまった事故による損害をカバーします。

偶然的に起こる事故を補償しますので、
どの事故よりも起こる可能性が高い補償内容となります。

 

以上が火災保険でカバーできる補償内容です。
これらの補償を取捨選択して火災保険を組み立てていきます。
また、この他に前回少しお話しました地震保険もこの火災保険とセットでなくては付保できない決まりとなっております。

次回は火災保険の組み合わせや、これは必要!と思われる「特約」をご紹介いたします。

 

書いた人 富永桂明(東京海上日動保険代理店)

お客様の“今”を親身に考え、保険を提案するファイナンシャルプランナー。