3月13日(2日目)
前日にTwitterとFacebookを使い災害ボランティアを募集した事が功を奏し220名の方がボランティアとして集まってくださいました。
その日の問題は、スコップが全く足りないということでした。
SNSではボランティアが足らないという記載しか無かったので、何も持たないでくるボランティアの方が多かったのです。
そこで市内の各自治会に連絡し、スコップを寄付して頂きたいとお願いしました。
一方で、市原のガスタンク火災が11日から続いており、そのデマメールがボランティアの不安を扇いでいました。
この日も住民からのボランティアの出動要請は少なく住民に対する告知を早急に検討しなくてはならないと感じました。
2011年3月11日の震災当日、千葉県市原市にあるコスモ石油千葉製油所のLPGガス設備で火災が発生しました。
浦安からも海越しにタンク火災の火が見えました。(完全に鎮火したのは3月21日だそうです)。
このときに、「ガスタンク火災によって有害物質を含んだ雨が降る」とのデマが流れました。
このデマは主にメールで瞬く間に拡散されていきました。コスモ石油はこの情報が全くのデマであり心配いらないことを繰り返し発表し、ニュースでも報道されました。このデマメールはもちろん出所不明です。不安なときこそ不確かな情報には気を付けたいものだと思いました。
3月14日(3日目)
この日も問題点は変わらずスコップと住民からの作業要請がすくないことでした。
スコップは依然として足らず、隣の市川市にある市川青年会議所にスコップの手配をお願いしました。幸いにもボランティアの方は257名も参加していただくことができました。
一方で、「どこにどんなお手伝いが必要なのか?」というニーズは把握しきれていませんでした。わたしは自家用車でパトロールに出かけ、泥が吹き出しているところにボランティアの方に行っていただきました。
この日から福島原子力発電所の事故による影響が報道されるようになりました。
電力不足が懸念され浦安市内でもたびたび計画停電が実施されました。交通網が混乱し、災害ボランティア本部の電話も電子機器も使えなくなり予想をしていなかった事が起き始めました。
そして、原発事故に関するデマメールが出回るようになりました。
情報化社会でデマメールはものすごい勢いで拡散されていきます。ボランティアの方々にも不安が拡がっていました。
↑ボランティアによるどろかき(今川地区)
3月15日(4日目)
ボランティアはSNSが効果を出し始め451名も集まって頂けました。
しかし相変わらずボランティア出動要請は少なく、液状化が起きて居るであろう自治会長に直接電話連絡をして状況を聞いたり、市役所に直に赴き、災害ボランティアセンターの存在やニーズについて聞いて廻りました。
ボランティアの方に来ていただけるのだ、ということはまだまだ住民はじめ現場の方々には知られていませんでした。
市役所や自治会への直接連絡が功を奏し、行政からの出動要請が多く舞い込むようになりました。
仮設トイレのトイレットペーパーの補充やひとり暮らしの高齢者に対する水の支援等、行政の方々だけでは人手が足りない部分をお手伝いできたと思います。
3月16日(5日目)
637名のボランティアが集まりました。行政からの出動要請が集まってきつつありました。
また、ボランティアの皆さんがスコップ持参で集まってくださるのと、市川青年会議所が100本寄付して頂いたことによりスコップ不足も解消されてきました。
この時くらいからテレビ局が浦安市の液状化現象を取材にくるようになりました。テレビのニュースで液状化の様子が放映されました。